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二〇二一年六月の句会より
能面のうすきくちびる五月闇 武田優子
蟻運ぶ土は関東ロームなり 松藤素子
初河鹿夕闇いよよ濃き道後 奥村 里
葉の裏に夕暮を待つ蛍かな 塚本武州
蟻突く子母の帰りを待つ夕べ 田中利絵
ペットボトルに五月闇ひとかけら 大久保 樹
自販機の紙幣のもどり来る暑さ 進藤剛至
深呼吸する心肺へ時鳥 松村史基
一匹の蟻の足音午後静か 笹尾玲花
本閉ぢて眠る押花五月闇 平尾昌子
野分会 六月の十句
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二〇二一年五月の句会より
上流の自由と孤独山女かな 平尾昌子
走り茶の淹れし音香と共に満つ 荒川裕紀
更衣ランチタイムの白き景 葛原由起
山女釣る遠く獣の声のして 岸田祐子
ラベンダーそよぎし風に乗りし色 今橋周子
色つかひ切らずに伸びて春の虹 進藤剛至
切り立ての髪軽やかに新茶汲む 金子奈緒美
袋掛されて明るき丘の道 奥村 里
なほ細き流れをめざし山女追ふ 花川和久
葉の縒りのゆるゆる戻りゆく新茶 大久保 樹
野分会 五月の十句
二〇二一年四月の句会より
青空に影を置きたる古巣かな 笹尾清一路
長崎の鐘の音白き日曜日 山田佳乃
くるくると天地返して石鹸玉 中村恵美
歩みゆく白衣の主日天碧し 平尾昌子
しづけさにさびしさのなき古巣かな 石丸雄介
重ねきし福音白き日曜日 サニー神谷
あの頃のままの駄菓子屋燕来る 涌羅由美
過去といふ光の記憶チューリップ 松村史基
鐘の音は福音白き日曜日 武田奈々
星々の吐く息を吸ふ古巣かな 進藤剛至
野分会 四月の十句
二〇二一年三月の句会より
涅槃西風大仏の手に鎮まりぬ 笹尾玲花
人の目にくたびれて散る桜かな 進藤剛至
欄干の弾痕三月十日の忌 武田優子
雉啼いて畑は朝日広げゆく 松村史基
眠りたる街から街へ涅槃西風 河田あおい
クレープは破れ三月十日なり 阪西敦子
知らぬとは幸せなこと春夕 大久保 樹
掲示板片付け終る大試験 渡辺真理子
仰ぎ見し三月十日のビル高し 石丸雄介
シテの袖ふはりと返す涅槃西風 涌羅由美
野分会 三月の十句
二〇二一年二月の句会より
海苔粗朶や海の吐息を集めをり 酒井湧水
春寒し深爪悔やみ弾くピアノ 涌羅由美
忠誠の犬の眼や猟名残 中村恵美
琴の音にふれて落ちたる玉椿 武藤星江
下萌や変はる地の色風の色 花川和久
海苔粗朶のたゆたふ水に歪みをり 鳴戸まり子
猟名残継ぐものも無く銃手入れ 誉田文香
オーボエのラより始まる春の宴 笹尾玲花
一番に梅見つけたる肩車 今橋周子
飛行機の腹を見上げて海苔を採る 竹岡敏一
野分会 二月の十句
二〇二一年一月の句会より
雪見酒ことんと屋根を滑る音 山田佳乃
冬薔薇にひらかぬといふ力あり 進藤剛至
女将とは飲み友達や避寒宿 奥村 里
ふくふくと光を浴びて初雀 葛原由起
冬の薔薇棘のあること忘れさせ 伊東法子
現実も嘘も隠して雪見かな 河野ひろみ
大寒のペットボトルの曇りかな 大久保 樹
温泉にぽかんと浮いてをり雪見
岸田祐子
膨らんで日差啄む寒雀 涌羅由美
スイッチの音に生まるる冬薔薇 松村史基
野分会 一月の十句